吐き出しから始めることにした

過去経験してきたことの中に、ヒントがあるかもしれない。

書き出しにいつも悩むなぁ。こんなときは、まとまるまで、吐き出しをしてみよう。

次に書き出そうと思っているテーマは、決まってた。

「オンラインゲームに、サービス業を取り入れる狙い」

これは、「ただ単に、おもしろそうだから取り入れたい。」という気持ちから考えた事じゃない。

最初にこれを思いついたのは、母から昔聞いた話が、きっかけだった。

母の過去話になります。

母は、昔、ホステス業をしていた。

当時の写真がある。煌びやかで、夜の世界といった雰囲気の写真。お客さんの男性とホステスさんが、笑顔で写っている。

たばこと酒と華やかな世界。小さい頃は、その写真をみても、「笑顔」がいっぱいで、楽しそうな写真だなぁとしか感じなかった。

際どい写真もあった。

成長するにつれて、その写真が、異常な物にみえてきた。TVからの情報も影響してるんだろうなぁ。

ある時、母から、昔一緒に働いていた女友達の話をされた。

「昔ね。一緒に働いてた子がいたんだけど、その子ね・・男に騙されて売られていったのよ。」

売られる。・・・意味がわからない。母は、何を言ってるんだろう?と、不思議に思ったっけ。

「昔はね。戦後は、そういう若い子を狙った「人売り」が横行してたの」

母からの話は、続く。

母の話によると、昔いっしょの店で働いていた若い女の子が、母に相談を持ちかけてきたそうで、聞けば、店に来る客の中に、好きな男が出来たそうで、その男と付き合い始めたという報告だった。相談というのは、その男から、「別の土地に移って、一緒に暮らそう」という誘いを受けているということに対するものだった。

付き合い始めて日が浅く、正直不安だし、けれど、断って嫌われたくはない。どうすればいいだろう?という相談。

母は、「私が、品定めしてあげる。これでも、見る目はあるから。」と、客として来る男の相手を一度引き受けることにした。

母は、「この男は、危険だ。」と、男と会って酒の相手をしてみて、経験と直感で感じ取ったそうです。

「あの男とは、別れたほうがいいよ。別の土地に移るって誘って、そのまま売られていった子知ってるの。やめといたほうがいい。」

母は、その子のためを思って、そう言って上げたそうです。

だけど、その子は、母の言葉に、反発し、母の助言を聞かなかった。

その女の子は、しばらくして、店を辞めたんだそうです。

一ヶ月経った頃、母に、その女の子から手紙が届きました。文字は、震えていたそうです。

涙の痕があり、「お姉さんの言うことを聞いていればよかった・・・。もう助からない。」と、綴られていたそうです。

住所も電話番号も書かれていない手紙。彼女は、どんな思いで、その手紙を送ったんだろう・・。この手紙は、どうやって届けられたんだろう。と思う。

これが最後ではなかったそうです。

その子から、ある時、店に電話がかかり、母が出たそうです。

「おねえさん。私逃げたの。逃げ切れるか、わからない。おねえさん、いままでありがとう」

電話越しのその女の子は、息も絶え絶えの状態で、それだけ言うと、電話を切ったそうです。

その後、彼女からの電話も手紙もなかったそうです。

逃げ切れたのか?それとも、捕まって、売られていったのか?定かではありません。

母は、この話をしたあと、「昔は、こうだったんだよ。女の価値は、商品価値があるかないか。中身なんてどうだっていんだよ。」と、冷たく言い捨てていました。

いつの時代の話だ?って、思われるかもしれないけど、母から聞いたこの話は、私が出会ってきたいろんな経験に、当てはまる部分が多かった。

女の価値は、中身(その人のその人らしさ)ではなく、「女」であることこそが、「価値」基準だった。

今日は、これまで。次も、吐き出しになると思う。

最後に、「男と女」について、私なりの答えが出せればいいのだけど、これは、昔と今では、かなり複雑化していて、紐解けるか?自信はない。ごまかしの言葉の裏にある真実の声を拾えるか?私の経験と母の言葉を信じるしかないから。