おじちゃんへ 幼い頃、とても奇妙な経験をしています。記憶に有る母は、私には「二人の母親の姿」が見える。どうしてだか、解りません。

私は、小さい頃から、母親についてまわっていた子供でした。

私は、毎年、誕生日会を開いてもらってた。

ケーキの大きなのを毎年買ってもらってた。

私が大好きな食べ物は「おはぎ」「稲荷寿司」「橙なます」

必ず、母は出してくれた。

そして、母は、むしパンをつくるのが、とても上手だった。

巻きすしは、母は、自ら巻いて、私に恵方巻きを与えてくれていました。

 

しかし、それをしてくれた母は、その後、性格を変えるのです。

突然でした。

私が、小学生で、6年制で、私が10歳の頃だったと思います。

私が大好きな「おはぎ」を作らないのです。

そして、私が高熱を出しても、放置するようになるんです。

そして、とても、意地の悪い性格に母が変わった。

母の顔が重ならないことが、ずっと続きました。

「お母さん」と呼べない頃でした。

変な記憶が有るんです。

 

私に「おはぎ」を作らなくなった母は、毎日、午前2時になると、玄関の方角に向かって、狂ったように叫んでいました。

「帰れ!女!そこに立っているは見えてる。帰れ!」

 

毎日、母は叫んでた。

そして、私にも、母の体を触った時に、髪の長い女性で、白い服を着た女性が、玄関のガラス越しに映ってるのが見えたんです。

ずっと、黙って立っていました。

その女性の姿は、母に触っている時だけ見えました。

 

私には、どうしても忘れられない記憶なんです。

優しかった頃の母を知ってる。

鬼のように変わった母も知ってる。

父が原因だと聞かされてる。

でも、二人の母の姿は、一つの母として重なりません。

だから、変だと思った。