二代目という男

私は、世間を知らない

この道一筋なんてことも ない

ただ 腕を買われた

なぜだか 押しが強く図々しい上に言いたい邦題なのに 社長と奥さんに気に入ってもらえた

縁なんだろうな

二代目との出会いは、去年

私に子供がいれば もしかして こんな大きな息子がいてもおかしくないかな?

なんて年齢

今年 26歳

いやーー;

「俺が、基準ね。俺の言うことが、全て正しいから。文句は言わない」

ははは・・・、俺様タイプだった。

「はいはい^^ 二代目。」

「ところで、また部品少なかったけど、管理誰してんの?」

「無くなったら、自己報告すればいい。なんでなくなってから報告するの?」

と言われたので、

3回まで、許すことにした。

連続して、めちゃくちゃな数で、部品がよこされる。

電話代、こっち払ってるんで、ワン切りするから、そっちからかけてと言った。

「数数えといて。」

「はあ?」

「あのさ・・・もう三回目だよね。担当、あんただろ。部品、きっちり揃えて持ってくるのは、あんたの仕事じゃねーのかよ。前の担当は、一度たりと、こういうミスしなかったよ。」

と、ぶち切れてしまった。あとの祭り

まあ、息子だから、首切る権限あるかもだなあと思ってたら、なぜだか、切られず、

むすっとした顔で、きっちり数揃えて、部品を持ってくるようになった。

それから、しばらくは、むすっとしてたけど

時間が経つと、気軽に話せるようになってた。

なんか、遠慮がなくなった。

私が辞めると宣言するのは、今回が二度目。

一度目のとき、なぜだか、奥さんが来て、

「うちの息子は、ばかだから、短気だから、許してやってくれ。」とお菓子を持ってきて、謝られた。。。奥さんが悪いんじゃないのに

息子さん関係ないしーー;短気ではあるけど・・

二代目に申し訳なくて、

「あんたのせいじゃないよ。気にすんなよ。」って言ったけど

「しばらく休んで、体調戻ったら、連絡ください。持ってきます^^今辞められちゃ困るんで」

「・・・・・」あのう・・・一ヶ月前に言ってたと思うんですけど・・・

ずるずるはいけないけど

あの出会いを思い出すね。

私は、この二代目に、いい社長に成長してほしいって思ってる。

短気だけど、仕事にまっすぐ。お父さんの社長は、身体障害抱えてる。

大手自動車製造会社のポストを捨てて、家業を継ぐため、帰郷してきた。

腹決めて戻ったのだろう。従業員に舐められちゃいけない。

だから出た「俺が言うことが、全て正しいから」という言葉。

せいいっぱい、自分を律してる。健気だね。

私は、末端でがんばってる人たちが好きだ。

それを守ろうと、雇用を守ってくれる 末端でがんばってる中小企業も好きだ。

26歳。これからだ。

頑張れ。二代目。