調査報告 第二弾 後半
気がつきませんか?
人というのは、それが、自然に淘汰した結果であると、認めたがらないものです。
「いつかは、このとき(最終形態)がやってくる」という危機感よりも、「今」を楽しもうとする。
そして、「そのとき(最終形態)」が訪れたとき、急に「不安」が起こる。
あるとき、「このままで、いいんだろうか?」と考え始める。
その「不安」から、一つのアクションを起こし始める。
新しい「新鮮な風」を入れて、ギルドを「活性化」させようと働き始める。
ギルドに「新しい目的」を持たせるために。
たとえば、「初心者さん募集」とかです。
この「不安」が起こる最初の人は、ギルドマスターかもしれません。「俺ってなんなんだろうなぁ・・・」なんて考え出し始めたら、危ないかもです。
私の目に映った「今」の「オンラインゲーム」
このままでは・・・
まず、「今」現在の「オンラインゲーム」で、これからゲームに参加し始めようとしている初心者さんが、ゲームを始めて最初に入るギルドを選ぶ時、お勧めしないのが、この「セルフサービス方式管理」のギルドです。
お勧めしない理由を一言で言えば、「しきいが高い」
上級者ばかりが占めるこのタイプのギルドでは、天と地ほどの「差」があります。
「差」が出やすいのが、まず会話が進みにくいこと。ゲームの話をすれば、いつのまにか、「指導」になってしまう。
それもいいか・・・と思ってくれる上級者ばかりなら良いのですが、彼らのほとんどは、「落ち着きたい時期」を迎えています。
できれば「雑談だけ」していたい。それなのに、いつも「指導」する形になる会話ばかりだと、嫌気が差すものです。お互いが、お互いに、相手を気遣います。互いに疲れてしまう。
「また、指導の話か・・・」「なんか他の話してぇ・・・」←上級者の声
「迷惑かけてないだろうか・・・」「わからないところが、どこなのか?わからない。どう聞けばいんだろう・・・」←初心者の声
これは、経験したことです。
まず、ゲームプレイ年数とやり込んだ度合いにもよりますが、上級者による初心者さんの指導に見られた傾向。
「途中経過を省略したがる」
「戦闘スキルのテクニックを詰め込みたがる」
文句ではありません。
私が、RO時代そうでした。
「もう何度もプレイしてきた内容なので、面倒くさいところは、省略したい。」
「はやく、自分たちと遊べるレベルに、会話に追いついてきてほしい。来てくれ。」
そう思いながら、指導していました。私は・・・
極論ですが、ゲーム開始から三年目、この「落ち着く」時期がやってくるとき、ゲームをプレーするプレーヤーのほとんどが、この「セルフサービス方式」のギルドで占めています。
初心者さんにとって、ゲーム公開から二年目・三年目経ったころにゲーム開始した場合、待ち受けているのが、このタイプのギルドで占めている上級者だらけの世界です。
なぜそのことが、「しきいが高い」のか?
まず自分自身を振り返ってみてください。
そこには、中級者とか上級者とか関係なく、「初心者さん」だった頃に戻って、自分自身を振り返ってみて下さい。
思い出しませんか?
ゲームを開始し始めた頃、シナリオを省略したいと思いましたか?
舞台をマップを、ゆっくり回ってみたい。あちこち覗いてみたい。
何があるんだろう?ここには・・・
わくわくしていませんでしたか?
ゆっくり、ゆったり、じっくり確かめたい。覗き込んでみたい。戦い方も試行錯誤したい。
こうじゃありませんでしたか?
気がつきませんか?
上級者と初心者さんとの間には、このゲームを楽しむ「ゆとり」に、「差」があります。
ゆっくりじっくり、どっしり構えて、初心者を迎えられる。ガイド・戦闘面の指導を、ゆっくりあまり口を挟まず、初心者さんとの話し合いで、その人にあった戦い方を見つけ出す手助けをする。
そんな人でないと、初心者さんは、逃げてしまいます。
だけど、奇麗事です。これも・・・
RO時代、私がよくやっていた「過ち」の一つが、「初心者さん」の「底上げ」です。
初心者さんの「底上げ」を、lv50まで2時間半であげてしまって、さっさと「転職クエスト」を済ませてもらって、次に、転職してから、lv70まで、時間があれば一気にあげる。そういうことをしていました。私は・・・
正直いうと、そこまでしないと、今のROに付いていけません。と、思っている私がいる。
だから、逃げてしまうんですよね。初心者さんは・・・
頭ではわかっていても、現実のゲーム世界では、この常連者のゲームプレイの「ゆとり」の早さで進んでいて、初めてゲームをする人たちには、私たちのような常連者の常識は、「ゆとり」がないように見えていて、その「早さ」に付いていけない。そう感じてしまうでしょう。
当てはめてみましょう。
この「落ち着く」時期を迎えた頃、「最終形態」を辿りつつあるギルド内で、急に「不安」を抱く人が現れる。
「新しい風」を入れようと、アクションを起こす。
それが、「初心者さん募集」
そこで新しく入った初心者さんは、上級者のゲームプレイのペースの「早さ」に面食らう。ペース配分の「ゆとり」の差を感じる。
ギルド内で、「不安」を抱いていた人は、「初心者さん」を入れることで、ギルドに「目的」が生まれ、一まず安心する。
だが、ギルド内のほとんどのプレイヤーは、「落ち着きたい時期」を迎えていて、正直「指導」や「新しい関わりあい」を持つことは、面倒くさい。
「ギルドに目的を」と思って起こしたアクションだったのに、結局、「不安」を抱いていた人が、「初心者さん」の指導をするはめになる。
「初心者さん」は、そんな思惑なんて知りませんから、上級者の態度「落ち着きたいだけの彼ら」とのコミュニケーションに悩む。
早く上級者に追いつきたい。迷惑をかけたくない。という焦りばかりが「初心者さん」を追い込んでいく。
これは、悪循環の例です。こうならないことを祈ります。
私の目に視得た「運営側の腹の底」
三年目「落ち着きたい時期」を迎えた彼らは、「強力なリピーター」の集まり。大切なお客様です。
ですが・・
ゲーム運営側としては、「新しいユーザー」を取り込みたい。このお客様たちの協力が必要だと思っている。
でも、この「強力なリピーター」の集まりである彼らのほとんどは、落ち着きたい。自分のゲームライフを楽しみたい。
初心者さんの指導は、正直面倒。(全てとは言ってませんので)
だけど、それに気付かないゲーム運営側は、「新しいユーザー」を取り込みたい。
なんとかして、このお客様たちからの協力を獲たい。
どうすれば、この「強力なリピーター」の方たちに、「新しいユーザー」にゲームの楽しさ・過ごし方・戦闘など宣伝していただき、取り込んで引き込んでいただけるか?関わらせるか?
そんなこと考えてはいませんか?運営会社さん。
私の意見をいいます。
私は、そのように考えているうちは、無理だと断言します。
引き込ませることも、関わらせることもです。
なぜか?
「対話」が欠けているからです。
運営会社側と「強力なリピーター」側との対話。「連携する」この「繋がり」がなければできません。
引き込ませるために、関わらせるために、無理やり上級者と初心者を出会わせていた。上級者に丸投げだった。
今までのオンラインゲームはそうでした。
私の目に映った風景は、そうです。
運営側は、この「最終形態を迎えたギルド」が大半を占め始めた頃、ギルドが抱える「不安」に「気付く」ことが大切です。
運営側は、その「不安」を取り除くために、まず「その時期」を見極めることに「気付く」ことが大切です。
そして、そのとき、そこで、どう、「手助け」できるか?知恵を回らせる努力が必要です。
運営側と「強力なリピーター」との新しい繋がりを築くためには・・・
運営側と製作側に必要なこと
こだわった点には、最後までこだわり続ける信念
ターゲットを絞ったアクションを起こす
この二点
運営側とリピーター側に必要なこと
連携をとる
タイミングを読む
この二点
だと、私は思います。
今回の報告は、これまで。
次回は、この報告に合わせて、提案するものです。
「ギルド内クエスト作成システム」の導入の必要性。
「外的発信クエスト」と「内的発信クエスト」
「クエスト作成の応用方法」